『無人島のふたり』が静かに伝えるもの|限られた日々と夫婦の時間 (76日前)
命に限りがあることは誰もが知っています。それでも、具体的な日数として自分の前へ置かれた時、毎日はまったく違って見えるのでしょう。山本文緒さんの『無人島のふたり―120日以上生きなくちゃ日記―』には、突 (...続く)
『月の立つ林で』が残すやわらかな余韻|見えない誰かに支えられる物語 (76日前)
誰かに直接励まされたわけではないのに、ふと耳にした言葉に救われることがあります。青山美智子さんの『月の立つ林で』は、そんな目には見えにくい支えを、月にまつわるポッドキャストと複数の人物の日常を通して描 (...続く)
成瀬のまっすぐさが心に残る『成瀬は天下を取りにいく』 (76日前)
迷いの少ない人を見ている心地よさ 何かを始めようとするとき、周囲の反応や失敗した後のことを考えて、最初の一歩をためらってしまうことがあります。『成瀬は天下を取りにいく』の主人公・成瀬あかりは、そんな迷 (...続く)
『ゴリラ裁判の日』が突きつける問い|命の重さを誰が決めるのか (76日前)
人間の命と動物の命が同時に危険へさらされた時、どちらを先に守るべきなのでしょう。須藤古都離さんの『ゴリラ裁判の日』は、その問いに簡単な答えを与えません。夫を射殺されたゴリラ・ローズが法廷に立つことで、 (...続く)
『しろがねの葉』が残す重い余韻|銀山に生きた女性の強さと孤独 (76日前)
銀は美しく光りますが、その輝きの裏には、暗い坑道へ入り命を削った人々の時間があります。千早茜さんの『しろがねの葉』は、戦国末期の石見銀山を舞台に、少女ウメが一人の女性として生きていく姿を描いた物語です (...続く)
『川のほとりに立つ者は』が残す余韻|知らなかった相手を理解するということ (76日前)
親しい相手なら、何を考えているか分かると思ってしまうことがあります。けれど、分かったつもりで見ている姿は、その人の一部分にすぎないのかもしれません。寺地はるなさんの『川のほとりに立つ者は』は、恋人の隠 (...続く)
『名探偵のままでいて』が残す温かな余韻|祖父と孫娘の謎解きの時間 (76日前)
大切な人が少しずつ変わっていく時、その人らしさはどこにあるのでしょう。小西マサテルさんの『名探偵のままでいて』は、レビー小体型認知症を患う祖父と孫娘・楓の謎解きを通して、知性や記憶、家族の愛情を描くミ (...続く)
『木挽町のあだ討ち』が残す人情の余韻|語られる人生と芝居町の温かさ (76日前)
一つの出来事について話を聞きに行ったはずが、いつの間にかその人の人生へ引き込まれている。永井紗耶子さんの『木挽町のあだ討ち』には、そんな聞き語りの面白さがあります。雪の夜に起きた仇討ちの真相を追いなが (...続く)
『なれのはて』感想|一枚の絵から家族と戦争の記憶が立ち上がる小説 (94日前)
『なれのはて』は、タイトルからしてどこか不穏で、簡単には読み流せない雰囲気があります。何かが変わり果てた姿なのか、それとも誰かがたどり着いた場所なのか。その言葉の重さが、物語全体にも静かに漂っています (...続く)
研究の熱量と人間味が残る『バッタを倒すぜ アフリカで』 (94日前)
『バッタを倒すぜ アフリカで』は、研究の話でありながら、どこか人の生き方そのものに触れてくるような一冊です。バッタを追うという目的ははっきりしていますが、読んで印象に残るのは、成果だけを急がず、遠い土 (...続く)
『夜明けを待つ』感想寄り紹介|静かな余韻に触れる佐々涼子さんの作品集 (94日前)
『夜明けを待つ』という題名には、暗い時間の中でそれでも朝を待つような、静かな響きがあります。佐々涼子さんの本書は、エッセイとルポルタージュを収めた作品集です。家族、病、看取り、移民、宗教など、すぐに答 (...続く)
何でもない日が少し愛しくなる、しんがりで寝ていますの感想寄り紹介 (94日前)
『しんがりで寝ています』は、三浦しをんさんの日常への目線がたっぷり詰まったエッセイ集です。身近な出来事が題材なのに、文章の運び方や着眼点によって、いつのまにか楽しい読みものになっていくところに惹かれま (...続く)
『珈琲怪談』感想|恩田陸らしい、珈琲の香りと怪談の気配が残る一冊 (105日前)
『珈琲怪談』は、タイトルからしてとても惹かれる小説です。珈琲と怪談。どちらもゆっくり味わうものなのに、組み合わさると少し不穏で、でも妙に落ち着く雰囲気があります。 読んで感じる第一印象 この作品は、怖 (...続く)
『笑う森』感想|謎の奥に人の痛みと再生が見えてくる小説 (105日前)
『笑う森』は、タイトルだけ見ると少し不思議で、どこかやわらかい印象もあります。でも物語の入口にあるのは、森で行方不明になった5歳の男の子という、かなり緊張感のある出来事です。そのギャップが、読む前から (...続く)
『まず良識をみじん切りにします』感想|浅倉秋成の意地悪さがクセになる短編集 (105日前)
『まず良識をみじん切りにします』は、タイトルを見た瞬間から少し不穏で、でも妙に気になってしまう小説です。良識をみじん切りにする、という言葉の通り、普通なら見ないふりをする感情や違和感を、あえて細かく刻 (...続く)
『地雷グリコ』感想|青崎有吾の読み合いが楽しい頭脳バトル小説 (105日前)
『地雷グリコ』は、タイトルだけ見ると少し変わった小説かなと思いますが、読みどころはかなり本格的な頭脳戦にあります。階段を上るグリコや百人一首のような身近な遊びが、こんなに緊張感のある勝負になるのかと驚 (...続く)
『spring』感想|恩田陸が描く、才能と舞踊のまぶしさに惹かれる小説 (105日前)
『spring』は、タイトルの響きからして、何かが跳ねるような、芽吹くような印象のある小説です。でも実際に描かれているのは、やさしい春だけではなく、才能に出会ってしまった人たちの熱や戸惑い、憧れのよう (...続く)
このブログの関連タグ
[青春・成長小説]