戦国時代にタイムスリップした自衛隊一個小隊を描いた半村良のSF小説を映画化した
1979年の作品。
演習地に向かう途中の自衛隊一個小隊が突然奇妙な閃光に包まれ戦車、ヘリコプタ
ー、装甲車などの近代兵器もろとも400年前の戦国時代にタイムスリップしてしま
う。そんな彼らの前に、武田信玄と戦うために川中島へ向かっていた戦国武将・長尾
景虎が現れ共に戦う事になるというお話。
角川映画の5作目にあたる本作、「歴史は俺たちに なにをさせようとしているの
か?」のキャッチコピーと共に、本物のヘリコプターや戦車を従えて進む馬に乗った
武将達の姿がとにかく強烈なインパクトを残した作品でした。
もしも現代の兵器が戦国時代にあれば楽勝で天下を取れるんじゃね?という子供のよ
うな発想をリアルに実験したような分かりやすさがまずキャッチーで、戦車に騎馬
隊、銃器に刀、ヘリコプターに弓矢という違和感の画力には圧倒させられました。
壮大なスケールと千葉真一をはじめとした豪華な役者陣のアクションとSF要素は、子
供ながらにワクワクしましたが、後半の意外な展開とまさかのバッドエンディングに
大人の世界を垣間見たような気持ちになったのを憶えています。
派手なアクションとこれでもかの物量パワーのゴージャス感、これぞ角川映画の醍醐
味を味わえる作品でありながら、一応のメッセージ性も感じられる日本のエンターテ
インメント映画の決定版ふんどし作品なのではないでしょうか?
お馴染みのテーマ曲も好きですが、後半に流れるジョー山中の「ララバイ・オブ・ユ
ー」も味わい深くて最高でございます。
ワンシーンだけ出演している薬師丸ひろ子や草刈正雄、真田広之等がやたら印象深い
のも面白い作品です。
そういえば同じ角川映画で「戦国自衛隊1549」という2005年の映画がありまし
た。合わせてご覧になると色々な意味でビックリする衝撃が味わえます(笑)。
といったところで、また次回ですよ~!