SSD（Solid State Drive）からデータを完全に削除することは、一般的なハードディスクドライブ（HDD）よりも複雑です。
SSDは、データの保存方法が異なるため、通常のファイル削除操作だけではデータを完全に削除することはできません。
ただし、次の方法で、SSDからデータを可能な限り削除することができます。
1. フルディスク暗号化（Full Disk Encryption）を使用
SSDをフルディスク暗号化することで、データが安全に保護されます。データを完全に削除する必要がある場合は、暗号化キーを破棄することでデータを不可逆に削除できます。
2. TRIMコマンドを有効にする
TRIMは、SSD内のデータ削除とパフォーマンスの最適化を両立するための仕組みを使い、TRIMを有効にすることで、削除したデータのフラグメントが正しく処理され、データが安全に削除されます。
=>TRIMとは・・・
SSDのTRIMは、データ管理とパフォーマンスの最適化を目的とした機能で、削除されたデータの空きスペースを検出し、SSD内の不要なデータを早めに削除することで、書き込み速度の低下を軽減する。また、TRIMはオペレーティングシステムから送られる削除命令を受け取り、不要なデータを削除する。これにより、SSDの書き込み性能が維持され、長期的なパフォーマンスの劣化を防ぐ事ができる。
参考)TRIMは一般的なオペレーティングシステムで自動的に有効となっています。
3. ディスク上書きツールを使用
特定のディスク上書きツールを使用して、SSD内のデータを上書きし、完全に削除する。ただし、SSDの寿命に悪影響を及ぼす可能性があるため、注意が必要です。
=>ここがSSDとHDDとの相違点だったり・・・
4. 物理的な破壊
SSDを物理的に破壊することで、データを完全に削除可能。ただし、SSD自体を使用できなくするため、注意が必要です。
=>業務用のHDDを廃棄する場合は、この方法を使います。
データ削除の方法は、SSDのメーカーやモデルによって異なる場合があるため、安全に削除を行いたい場合は、SSDの製造元のドキュメンテーションを参照するか、専門の業社に依頼されることをお勧めします。
